おったまげ!日本の近代化に挑戦した幕末の天才奇人・佐久間象山かく語りき (5/5ページ)

Japaaan

「バカモノ!そもそも君たちが予算をケチり過ぎなのだ!失敗とは、ちょっと上手く行かなかったからと投げ出した者の泣き言に過ぎないのだ!さぁ、もっと予算をよこしたまえ!必ずや日本で初めての洋式大砲を造り上げてみせるぞ!」

「い、いやぁ……『見切り千両(※)』とも言いますし……」

(※)勝てる見込みが薄いと思ったら、いっそ諦めた(見切った)方が損失も少なく、結果として千両の価値があるとしたことわざ。

結局、鋳鉄製の国産大砲はもうしばらく先のこととなりますが、その態度はともかく、新たな時代を自ら切り拓こうとする象山の心意気は見習いたいところです。

※参考文献:
東徹『佐久間象山と科学技術』思文閣、2002年5月
松本健一『評伝 佐久間象山』中公叢書、2000年9月

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

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