幽霊は本当に存在するのか?幽霊探しに奮闘する人々の軌跡を追う (4/9ページ)
科学的に幽霊を評価するのが難しいのは、ドアが勝手に閉まる、あったはずの鍵がなくなる、廊下にやけに背筋が冷たくなるスポットがある、死んだ親戚の姿を見たといった、驚くほど多岐にわたる現象が幽霊の仕業とされているせいだ。
社会学者のデニースとミシェル・ワスクルが、心霊体験者から聞き取りを行い、2016年に『Ghostly Encounters: The Hauntings of Everyday Life』(テンプル大学プレス)という本を出版した。
この本にはこう書かれている。
インタビューした多くの人たちは、実は自分が本当に幽霊と遭遇したのか確信がなく、このような不思議な現象がありえるかどうかも不確かなままだということがわかった。
それは、幽霊だと言われている従来のイメージと近いものを見ていないだけのことだ。それでも、なにか日常とはかけ離れた、説明のできない、不気味で、謎めいた異様なことを、多くの人が体験したことだけは確かなのだ

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・幽霊、心霊現象の定義は統一されていない
このようにして、幽霊を見たと主張する多くの人たちは、従来、幽霊だと認識されているものを必ずしも見ているわけではない。
実際には、それぞれがまったく違う体験をしているかもしれないが、唯一共通しているのは、それが簡単には説明できないものだったということだ。
個人的な体験と、科学的な証拠はべつの問題だ。幽霊を調査することの難しさは、幽霊とはなにかという定義が統一されていないことも原因のひとつだ。
幽霊とは、なんらかの理由であの世に行く途中で迷ってしまっている死者の魂であると言う人もいれば、人の心がこの世に投影されたテレパシーのような存在だという人もいる。