え、キモ……。イケメンと花火大会に行って幻滅したワケ (1/5ページ)
199X年。 私は日本の端っこにある南の島で高校生活を送っていた。
安室ちゃんや華原のともちゃん、DA PUMPに日本中の女子高生が熱狂していたあの夏。キャミソールにゆるめのデニムでストリートファッションをキメた私の気分は、間違いなくSPEEDもどきだった。
「はい、あんたも写真に落書きして」「Forever friends……。ハイビスカスも描く?」
ポスカをカシャカシャと振りながらせっせと写真に落書きをしていると、その時一緒にいた友達のカズヨ(仮)に同級生のテツジ(仮)から電話がきた。
「うちのホテルにバイトで来てる大学生とこれから一緒に遊ばない? どうせメリと一緒にヒマしてんでしょ?」
テツジの親は島で大きなホテルを経営していて、夏になると島の外から大学生を住み込みバイトとして雇っていた。
え? これって本州の男性と知り合うチャンス⁉ (ごくり)。
カズヨの部屋の壁一面には、eggやストニューの切り抜きがコラージュしてあった。キムタクそっくりのスーパー高校生が特にお気に入りらしい。
きっとこういう人たちは島の男性とは違って、スマートにエスコートしてくれるのだろう。うちらも卒業したら上京するし、今からでも本州の大人な男性に慣れておかんと……(にやり)。
私は壁を見ながらカズヨに指でOKサインを出した。
「テツジ、何時にホテル行けばいい?」 「俺らホテル前の海岸いるから適当に来て〜。じゃ、また」
199X年! 世紀末のご到来、アバンチュールの匂いがしてきたぜ!
「カズヨ、ワキシュー貸して! あと化粧品も」 「ちょっとシャワー浴びてくるから、適当に借りといて」
憧れの「本州の大学生」との出会いに向けて、私たちは爆速で準備をしたのであった。
■どストライクのイケメン降臨!
ホテル前の海岸に原付で乗り付けると、テツジはマリングッズの片付けをしていた。
その刹那。