え、キモ……。イケメンと花火大会に行って幻滅したワケ (4/5ページ)
打ち上げられた花火が黒い海面に反射してキラキラしている。 遠くで歓声が聞こえて、祭りのボルテージは最高潮。
ケイ君のサラサラの髪の毛が私の顔をくすぐる。この胸のドキドキが背中越しに伝わっていると思うと恥ずかしくてたまらなかった。
秘密の花火鑑賞スポットには、案の定誰もいない。岩場にあるほんの4畳くらいの砂浜だもの。そこに二人で座って花火を見上げた。ここが今夜の決戦場(?)かぁ……♡
ドーン
「キレイだね」 「うん、キレイ!」
ドーンパラパラパラ
ドーンドンドーン
ドンドン
……。
おい。いつになったらいいムードになるんや? 脳内ではすでに肩を組まれ、おキッスしている予定なのだが。
それなのにケイ君は手を握ってくるどころか、ずっと花火を見上げていて私のこと見もしないじゃないか。
ドンドンドンドーーーーーーン
花火がフィニッシュしてしまった。
やっとケイ君がこちらを向いた。
ドキドキ……。
「送っていくばい」
どぅえええええええええ正気か⁉ 私は心の中で叫んだ。
さっきまでドキドキワクワクした夜の海岸通り。今はむなしい気持ちでケイ君の背中に掴まっている。盛大にしょんぼりした気持ちでバイクから降り、ケイ君にヘルメットを渡した瞬間、腕を掴まれ引き寄せられた。
「キ、キスしてよか……?」
ケイ君、まさか緊張してる……⁉ 私が答える前にケイ君はどんどん顔を近づけてきて、唇を重ねてきた。
むっちゅううううう。
サラサラすべすべで清潔だったケイ君。 緊張からかぎこちなくて、唇をタコみたいに突きだして、汗ばんでいて……。