「出世より妻が大事!」武田信玄に物申した戦国武将・小幡上総助の妻に対する愛 (3/4ページ)
侍は不義を以て恥とす。それともに主命は力及ばず。御内意の分にては罷り成らず候。又主を妻に思ひかへ、逆意あるべき上総助と思召さば、この座にて切腹すべし。」
※『葉隠』巻第十、一二三より
※ただし『葉隠』では上総助の父を小幡駿河守(するがのかみ。不詳)としており、伝聞される内に内容が変わっていた可能性があります。

ひとたび当家へ向かえたからは、生涯かけてお守り申す(イメージ)
……確かに、いっときの出世に目が眩んで糟糠の妻を捨てるような男は、武士の風上にもおけない。その場でこそよい思いが出来ても、いつか武田家が傾いた時に
「アイツは目先の欲につられて義を忘れ、妻を捨てた男だ」
と軽んじられ、一生涯の恥を忍ばねばなりません。それは武士として、もはや死んだも同前です。
こうまで堂々と反論されてしまってはぐうの音も出ない家老たちは、そのことを信玄公に報告。
さすがの信玄公も「上総助こそは武士の中の武士ぞ。彼を手放さぬよう(縁づけようと)焦ってしまった我が過ちである」と非を認め、上総助に手厚く褒美を与えたということです。