多くの企業が認識できていない人事評価制度の本当のゴールとは? (1/5ページ)
多くの企業で人事評価制度が取り入れられているが、その中には形骸化してしまい、期末になると現場に負担をかける「儀式」となってしまっているケースも多い。
では、何のために人事評価制度があるのか。
経営コンサルタントとして150社を超える企業の人事制度の構築・運用に携わってきた宮川淳哉氏は著書『中小企業のための人事評価の教科書』(総合法令出版刊)の中で、その真の目的を説き、どのように制度を構築し運用すればいいのかを解説している。
ここでは宮川氏へのインタビューを行い、人事評価のあり方、考え方から、いかにして人事評価制度をマネジメントツールとして機能させるか、そして本質ともいえるマネジメントについてお話をうかがった。
(新刊JP編集部)
■多くの企業が理解していない「人事評価制度の真の目的」――本書は人事評価制度を経営課題の解決や業績向上につなげるためのマネジメントツールとして捉えています。このテーマでの執筆に至るまで、宮川さんがコンサルタントとして中小企業を見る中で、どのような課題感を持っていたのでしょうか。
宮川:まず、多くの中小企業で、人事評価制度を上手く活用できているとはいえない現状があります。彼らに何が問題なのかを聞いてみると、評価者による評価のバラつきですとか、部門間でのバラつきが発生していると。また、制度の運用に対して現場の負荷が高いので、できるだけシンプルにしたいという声もあがっています。
ただ、今あげた問題意識は、人事評価制度本来の目的からするとポイントがずれています。だから、運用が上手くいっていないというよりも、評価制度の本来の目的を達成するための使い方がそもそもできていないのが課題だと考えていました。
人事評価制度の構築と運用には、それなりのコストが発生します。そのうえで使い方を誤ってしまうと、そのコストは全て無駄なものになってしまいかねません。だから、経営陣はそうならないように、経営成果を最大化させるための「投資」と捉えて制度を運用してほしいと考えています。