薬物検査やワクチンのため、アメリカでカブトガニの青い血液の需要が増え絶滅が危惧される (3/5ページ)
[画像を見る]
photo by Pixabay
・カブトガニの減少は生態系にも影響をもたらす
カブトガニの減少は、他の生物にも影響があると考えられている。
カブトガニ血球抽出物の主要な生産企業である「チャールズ・リバー・ラボラトリーズ社」は、5月から6月の産卵期にかけて、海岸のカブトガニを囲い込んで血液を抜く。
通常ならメスはこの期間に8万個の卵を産む。これはコオバシギなどの渡鳥にとっては大切なエサだ。
ところがコオバシギはここ数十年で8割も生息数が減っている。その原因は、カブトガニの卵の減少と関係があると推測されている。
[画像を見る]
コオバシギ photo by Pixabay
・カブトガニの血液の代わりとなる代替試験薬は存在する
このような状況の中、チャールズ・リバー・ラボラトリーズ社とサウスカロライナ州天然資源省は、絶滅危惧種保護法違反の疑いで環境NPOから提訴されている。
じつはカブトガニ血球抽出物の代わりはある。人工的に生産できる「遺伝子組換え血液凝固C因子(rFC)」は、カブトガニ血球抽出物と同じ性能があるとされ、EU諸国や中国などではすでに承認されている。