金星の雲の中に生命体が潜んでいる可能性。独自の環境を作り上げている (1/4ページ)
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硫酸の雨がふり、460度に達する灼熱の大地が広がる金星は、およそ生命など存在できようはずもない地獄のような惑星だ。
しかし『PNAS』(21年12月28日付)に掲載された研究は、硫酸でできた雲の中ならば、生命が存在していてもおかしくないと伝えている。
米マサチューセッツ工科大学(MIT)や英カーディフ大学の研究グループによると、生命が「アンモニア」を作り出したと考えるのなら、硫酸の雲にまつわる数々の謎が解けるのだという。
金星の化学反応を考察した研究は、アンモニアは「生命が金星で独自の環境を作っている可能性」を示唆していると主張する。
・金星の雲の謎
金星は、硫酸の雲がただよい、硫酸の雨がふる(ただし地面に達する前に蒸発する)ことで知られている。じつはこの雲、化学者にとっては不可解な、謎に満ちた存在だ。
そこには「酸素」や「非球状の粒子」が存在することに加え、「水蒸気」や「二酸化硫黄」の量も意外なほどに多い。
このような奇妙な雲が形成された理由としては、地表から塵が舞い上がり、それが雲に作用した可能性が考えられる。
しかし、そのためには、大量の塵が雲に流れ込む必要があり、物理的には考えにくい。
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・生命活動がアンモニアを作り出した?
今回サラ・シーガー教授らが目をつけたのは、もう1つの可能性だ。