もぐり込み失敗!平安時代、宴席から追い出されてしまった下級貴族たちの憂鬱 (3/5ページ)
こういうところは実に厳しい藤原実資。菊池容斎『前賢故実』より
「そなたらは此度の席に招かれておらぬはず……下がれ!」
ここで好忠は重之に助けを求めるも、ふいと目線を逸らされてしまいます。
(あぁ……っ!)
中には「(重之とコネがあるらしいし)曽禰殿は入れてやってもいいのではないか」と擁護の声を上げる者もいたようですが、結局は二人とも追い立てられてしまったのでした。
好忠、重節その後「「あ~あ……」」
せっかくのチャンスをつかむことが出来ず、とぼとぼと家路をたどる二人。家では副収入を楽しみにしている家族がいるのかいないのか、期待を背負っていたのだとしたら、そのやるせなさは察するに余りあります。
由良の門を 渡る舟人 舵を絶え 行方も知らぬ 恋の道かな
【意訳】舵を失ってしまった舟のように、私の恋がどうなるのか分からない……。
好忠は「小倉百人一首」にノミネートされるなど、和歌では名をなしたものの身分は低く、生涯六位に留まりました。