子宮頸がん検診を高精度に迅速化する病理AIの開発に成功 - Cancersに論文が掲載 (4/9ページ)

バリュープレス

以上のことから、子宮頸部液状化細胞診(ThinPrep)デジタル標本において、高精度に上皮性腫瘍を疑う病変の存在をバーチャルスライド(whole-slide image)および細胞レベルでスクリーニングする人工知能の開発に成功しました。



[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3Njg5NSMyOTIzMTAjNzY4OTVfREhHdWtralV4Yy5qcGc.jpg ]

本研究成果のポイントは、標本単位(バーチャルスライド単位:whole-slide image)ならびに標本内の細胞単位で、子宮頸部のがんを含む上皮性腫瘍を疑う病変の存在を推論することが可能になり、デジタル化された大量の標本をシームレスに深層学習型人工知能により解析できることにあります。
今回開発した深層学習型人工知能モデルについて、複数施設ならびに大規模症例にて検証試験をさらに進めてまいります。

■ 共同研究者のコメント ~ 本研究の意義と今後の展望について ~ 
札幌厚生病院 病理診断科 主任部長
市原 真

ようやくできた!という安堵の気持ちでいっぱいです。子宮頸部細胞診のAIは、待ち望まれていた技術でした。なぜなら、子宮頸がん検診において、精度の高い自動化技術の導入は必然であると同時に、悲願でもあったからです。

日本においては子宮頸がん検診を含めたがん検診の受診率があまり高くありませんでしたが、近年は少しずつ改善の見込みが見えてきました。平成30年3月の厚生労働省・がん対策推進基本計画(第3期)1)によれば、子宮頸がん検診の受診率は2010年には37.7%、2016年には42.4%と、年を経るごとに増加しています。ただし、厚生労働省の定める目標値である50%には届いていません。

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