「鎌倉殿の13人」頼朝の弟・義円が挑んだ墨俣川の合戦…第11回放送「許されざる嘘」予習 (2/7ページ)
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母の胸に抱かれ、兄・今若(全成)に遊んでもらう乙若(義円)。まだ牛若は生まれていない。歌川豊国「左馬頭義朝の妾 常盤御前」
母の常盤御前は都でもとびきりの美女だったそうですから、さぞや乙若丸たちも美しかったことでしょう。
頼朝(母は正室の由良御前)にとっては異母弟に当たり、同母兄弟には七男の今若丸(いまわかまる。全成)・九男の牛若丸(うしわかまる。義経)がいました。
しかし、平治の乱に敗れた父が非業の死を遂げると、乙若丸は母や兄弟と引き裂かれてしまいます。
「……母上……」
「命ばかりは救われたのです。これも平相国(平清盛)様のお慈悲と心得て、強く生きるのですよ……」
当時6歳の幼子であった乙若丸は死一等を減じられ、園城寺(おんじょうじ)で出家することに。名前も僧侶にふさわしく円成(えんじょう)と改めます。
これは母が再婚した一条長成(いちじょう ながなり)と、長成のコネで受け入れてくれた円恵(えんけい)法親王の名前から一文字ずつとったものです。