「鎌倉殿の13人」義円を妬む義経、そして…第11回放送「許されざる嘘」振り返り (2/6ページ)
義経「ひけらかすのって、鎌倉殿は一番お嫌いだから」
「言い訳とか本当、あの方はお嫌いなのに」
『吾妻鏡』などを読む限り、「ひけらかし」や「言い訳」なら義経の方がよほど多いのですが、これは三谷幸喜の皮肉(あるいは末路の暗示)でしょうか。
義経「鎌倉殿に認めて欲しいんだったら、十郎叔父に従って西へ行き、手柄を立てる。それしか、ない」
「朝一番で、叔父上と出立しなさいよ」
まんまと義円を丸め込んだ義経は、文を預かりながらそれを破り捨ててしまいます。
かくして無断で鎌倉を離れた義円は墨俣川で平家の軍勢に敗れ、行家は義円を見捨ててさっさと逃亡。誠に無念の最期となりました。
頼朝に喜んで欲しい一心で義経にそそのかされ、挙げ句は行家に見捨てられた義円(イメージ)
頼朝「義円が目障りか。我ら兄弟が力を合わせねばならぬ時に。愚か者!」
つまらぬ嫉妬から実の兄を死に追いやった義経を咎めるものの、それでも将来の成長に期待をかける頼朝。
頼朝「いずれは跡を継がせてもよいとさえ考えておる」
義経「義円は」
頼朝「戦場に真っ先に駆けつけてくれたのは誰だ。あの時、どれほどわしがうれしかったか……心を磨いてくれ、九郎」
果たして頼朝の期待に応えてみごと成長してくれるのか……結局は史実に収束されていくのでしょうが、それまでの過程に注目したいところですね。