冷淡なサイコパスも感情を感じることができる。ただし目的達成に邪魔な感情なら平気で無視することができる (4/7ページ)
たとえば、イェール大学のアリエル・バスキン=ソマーズ氏らは、サイコパスと感情の複雑な関係について研究を行っている。
その研究では、サイコパスの恐怖心について調べるために、画面に文字の「N」と色のついた箱を表示し、それを参加者に見てもらうという実験を行った。
この時、箱が赤いと電気ショックを受ける仕掛けになっていた。つまり箱の色が脅威のシグナルなのである(なお電気ショックはただ不快なだけで、危険はない程度のものだった)
実験には2パターンあり、1つは実験に先立って、表示された箱の色を回答するよう参加者に指示が出された(脅威に集中させるため)。
もう1つでは、Nが大文字と小文字のどちらか回答するよう指示された(脅威ではないものに集中させるため)。
この実験では、サイコパスであっても脅威に意識を集中している時は、恐怖を感じられることが生理反応と脳の反応から確認されている。
ところが文字に意識を集中していた場合はそうではなかった。つまり明らかにサイコパスは感情を感じられる。ところが、何か別のものに意識が向くと感情反応が鈍くなるのだ。
普通の人でもこうした部分はある。何か大切な物事を判断しなければならない時、私たちは感情をそれほど意識しないだろう。だが、サイコパスはそれが極端に働いている。
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・感情は感じでも、目的達成のためにそれを無視する
このことはサイコパスがある意味、精神的な近視であることを示唆している。感情はあるが、目的達成の障害になると思えば、無視してしまうのだ。