冷淡なサイコパスも感情を感じることができる。ただし目的達成に邪魔な感情なら平気で無視することができる (5/7ページ)
こうした研究は、感情的な場面や顔を目にすれば、サイコパスでもそうした感情を察知し、実際に経験できることを裏付けている。
誰かが苦しんでいれば、それがわかるし、後悔することだってある。ところが、何かをやる上で感情を二の次にしていいものならば、それを感じなくなる。
サイコパスは情報の扱いに長けており、何か達成したい目的があれば、自らの行動を律することができる。たとえば、他人を騙すために魅力的に振る舞い、感情を無視することができる。
しかし意識が情報に向いていないと、衝動的な行動(突然仕事を辞めるなど)や馬鹿なこと(指名手配されているのに犯罪を喧伝するなど)をしでかす嫌いがある。
確かに感情処理が下手かもしれないが、ドラマのサイコパスとは違い、生まれつきの冷血漢ではない。
怖いもの知らずのシリアルキラーというイメージは、サイコパスについての時代遅れの見方の名残だ。サイコパスにだって感情がある。ただ目的に集中すると、それが押しのけられてしまうだけなのだ。
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・サイコパスも治療は可能
ドラマや小説でも特に有害な誤解は、サイコパスが絶対に変わらないというものだろう。これは勧善懲悪の物語には便利だろうが、最新の研究はそれが嘘であることを伝えている。
サイコパシーの特徴は、多くの場合、思春期から大人にかけて徐々に薄らいでいく。たとえば、フロリダ国際大学のサミュエル・ホーズらは、子供から成人するまで1000人以上を追跡し、彼らのサイコパス度をvia=ihub" target="_blank" title="" rel="noopener"繰り返し測定した。
すると、最初はサイコパス度が高くても、少年の半数は次第にそうした傾向が和らぎ、思春期後半になるとまったく見られなくなったのだ。