スーツの専門家が明かす、デキるビジネスマンの仕事服の選び方 (3/4ページ)
特にビジネスシーンにおいては社会性を求められますし、ビジネスでの目的を達成するために、そこから逆算をしてコーデを決めていったほうが、メリットは大きいと思います。
「カジュアル」といってもいわば戦うための服ですから、ルールが多様化しているからこそ、基本に忠実になれば、目的は達成しやすいのではないかと。
――ビジネスの目的を達成するという観点から服装を選ぶという考え方は重要です。
松:例えばスティーブ・ジョブズはタートルネックとデニムで通していましたが、あれだけこだわりの詰まったiPhoneを生み出した人間が、服装にこだわりがなかったわけでは絶対ないはずなんです。むしろ、あの服装もこだわり抜いて行き着いている。
おそらく彼は私生活での選択肢を減らしてビジネスに集中しようという発想であの服装に行き着いたのだと思いますが、ビジネスパーソンも少ない着数でどれを合わせてもシンプルできれいに合うというクローゼットを作っていくほうが、朝の貴重な5分間を捻出することができるはずです。
――まさにデキるビジネスパーソンの服の選び方ですね。本書ではニューノーマルの新定番として「セットアップスーツ」が挙げられています。その特徴やメリットを教えてください。
松:まずは上下で別々に使えます。ジャケットだけ着まわすこともできるし、パンツだけでもOK。それに、スーツほどカタくないけれど、ビジネス感は出せるというところで、オフィスではないところで働くときに、仕事をしている感を出すにはちょうどいいです。
ビジネスのカッチリ感を出したいのであれば、ネイビーのセットアップはすごく良いですし、もっと柔らかめのイメージならばベージュのセットアップですね。この本の中でもスーツのページではネイビーを、ビジネスカジュアルのページではベージュのセットアップを紹介しています。
――自宅やコワーキングスペースで仕事をされている方もいらっしゃると思いますが、セットアップスーツはそういう方々にも効果的になりそうですね。
松:そうですね。