福岡市早良区野芥にある「野芥縁切(えんきり)地蔵尊」を調べてみた (3/5ページ)

心に残る家族葬

神社の由緒書によると、景行(けいこう)天皇(4世紀前期~中期?)の頃、この土地の住民が凶賊に襲われ、難儀していた。そこで天皇が大若子命(おおわかこのみこと、?~?)に命じ、賊を征伐させたことが縁となり、神社が創建されたという。その後、平安時代の天慶2(939)年に神社が再建され、早良六郷(『和名類聚抄』(931~938年)によると、早良郡には、毘伊(ひい、現・城南区樋井川)、能解(のけ、現・早良区野芥)、額田(ぬかだ、現・西区野方)、早良(現・城南区鳥飼)、平群(へぐり、現・早良区羽根戸から金武)、田部(たべ、現・早良区小田部)、曽我(現・早良区内野)の七郷があったという)の郷社になったという。「野芥縁切地蔵」がこの地に祀られたのは、お古能姫の魂を慰めるためだったことは言うまでもないが、このあたりは古墳時代に、土地の住民を襲うような「凶賊」が侵入しやすい「場所」だったことから、先の橋姫や塞の神同様、お古能姫にも、外敵が絶対に近寄れないようにする防波堤的な「境界神」の役割も、求められていた可能性がある。

■キモい展2022で展示されているセイブシシバナヘビ

話は飛ぶが、現在、東京スカイツリー内の東京ソラマチ5階・イベントスペースで、世界の「キモい」生き物ばかりを集めた、『キモい展2022』が7月18日まで、開催されている。そこで展示されている生き物の中に、「セイブシシバナヘビ(学名・Heterodon nasicus)」と呼ばれるヘビがいる。このヘビはカナダ南部・北アメリカ中部・メキシコ北東部の砂地や草原地帯に生息する、クリーム色~茶色の、全長40~80cmほどのものだ。「シシバナ」と呼ばれているのは、鼻先がイノシシのように反り返っていることから来ている。このヘビの「キモい」とされる特徴的な行動だが、興奮すると、シャーシャーと噴気音(ふんきおん)を出して敵を威嚇するものの、相手が恐れをなして逃げ出さず、向かってくるような気配があるときは突然、口を開けてひっくり返る。

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