「鎌倉殿の13人」ついに始まる!源頼家の暴走…第28回放送「名刀の主」予習 (4/8ページ)

Japaaan

「昨日あなたが安達殿を討とうとしたこと、迂闊にもほどがあります。近ごろ世の乱れを見るに、あなたが鎌倉殿として務めを果たしているとは到底思えません。それと言うのも政務を放り出して民の苦しみを顧みず、女どもと遊び惚けて諫言に耳を傾けないからです。身の回りには愚かで道理をわきまえぬ諂い者ばかりをはべらせて、一体どういうつもりですか。
かつて頼朝様はいつも御家人たち(特に北条一族)に気をかけ、何かにつけて相談なされました。なのにあなたは彼らを疎んじるばかりか諱(いみな。実名)をもって呼び捨てにするため、少なからず怨みを買っていると言います。地位におごることなく相手を尊重して接すれば、末代まで世は乱れぬことでしょう(大意)」

現代と違い、たとえ目下の者に対しても実名で呼びつけることは縁起が悪いとしてタブー視されていました。頼家がよほど御家人たちを見下していたかが判ります。

果たして、そんな頼家に母の説教が響いたかどうかは……この先のお楽しみです。

鎌倉殿の懐刀・梶原景時を手放した頼家

政子が危惧していた通り、傍若無人な頼家の態度を快く思っていない御家人は少なくありませんでした。

正治元年(1199年)10月25日、結城朝光(演:高橋侃)は頼朝を偲ぶために念仏会を開催します。その席で、みんなにこんな思いを吐露したのです。

「昔しから『忠臣は二君に事せず(仕えず)』と言います。私は頼朝様に厚い御恩を受けた身、お亡くなりになった時に出家遁世して菩提を弔いたかったのですが、頼朝様の(自分の死後は頼家を支えて欲しいという)ご遺言に従って思いとどまりました。そのことがとても悔やまれてなりません。ところで今の世を見ると(いつ謀反の疑いで粛清されるかビクビクして)薄氷の上を歩いているような思いです」

朝光は元服に際して頼朝から朝の字を賜り、また成人の証しである烏帽子を被せてもらった深い絆で結ばれていました。

誰よりも頼朝に寄り添い、敬愛してきた朝光の思いを知る御家人たちはそれぞれ涙にくれたのですが、これを謀反の疑いありとして頼家に讒訴した者がいます。そう、梶原景時(演:中村獅童)です。

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