待つことは意外と楽しい【研究成果】 (1/5ページ)

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株式会社イデアラボのプレスリリース画像
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高知工科大学の客員研究員で株式会社イデアラボの波多野 文研究員、レディング大学の Cansu Ogulmus (博士後期課程)、高知工科大学の繁桝 博昭教授、テュービンゲン大学の村山 航教授の共同研究グループは、人が何もせずにただ待たされることを過度に退屈で楽しくないと考えており、そのためにネットサーフィンなど外部から刺激を受けることを好んで選択することを発見しました。この研究はアメリカの学術誌Journal of Experimental Psychology: Generalの速報版で7月28日に発表されました。 


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM3ODE5OSMzMDEwNDAjNzgxOTlfeEJSZEJnZ3ROdS5wbmc.png ]
【研究の背景】

 私たちは電車やバス、病院、役所など、様々な場面で待たされ、待ち時間をやり過ごすために本を読んだり、スマートフォンでSNSやネットニュースを見たりします。
 このような行動は、私たちが「何もせずに待つこと」を「つまらない」「楽しくない」と考えており、「何もしないこと」を避けるために取っていると考えられます。実際に、先行研究では、人が何もせずに過ごすことを苦痛に感じ、それを避けるために電気ショックなどの不快な刺激すら求めてしまうことが指摘されています(Wilson et al., 2014)。
 ただし、これまでの研究で、やる気の推測は不正確であると指摘されており(Murayama et al., 2016)、金銭的報酬などのわかりやすい手がかりが無い状態では、正確なやる気の予測が難しいと考えられます(Murayama, 2022)。そのため、ただ待つことは読書やネットサーフィンなど他の活動に比べてやる気や楽しさを予測する手がかりが少なく、待つことを過度につまらないと予測すると仮説をたてました。

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