汗をかきにくい・かけない病気があるって知ってる?「ファブリー病」について専門家に聞いてみた (3/4ページ)
しかし冷やし過ぎると逆に疼痛を誘発する恐れもあるので、注意しましょう。
クーリングをするときは、首やわきの下など発熱時に氷嚢を乗せる部分を冷やすと頭に繋がる血管が冷えて効果的です。
――9月になると涼しい日と残暑を繰り返しますが、そういう気候のときにも注意は必要ですか?
中里先生:
夏休み中はクーラーの効いた部屋で過ごすことができますが、学校が始まると残暑の中で通学しなくてはならず、無汗症の子どもにはうつ熱のリスクがあると思います。
またファブリー病の患者さんは、気候の変化や精神的要因も疼痛の誘因になることがあります。夏から秋口への気温の変化の大きい時期も注意が必要です。
大人になってから発症する「遅発型」のファブリー病もあり、症状もさまざま
ファブリー病は遺伝性の病気で、遺伝子の変異が親から子へ受け継がれる可能性がありますが、兄弟姉妹でもファブリー病を発症する子、遺伝子に変異はあるけれど症状がでない子、ファブリー病ではない子と、さまざまです。
また、性別によっても発症するタイミングや症状が異なり、さらに個人差もあります。成人後は腎障害や心障害を患うリスクもあるため、早期診断・早期治療が重要です。
詳しくは記事下部、ファブリー病について解説した「ファブリーツリー」のウェブサイトをご覧ください。