そんなに嫌?鎌倉御家人・北条通時(義時の孫)が仕事サボりたさに並べた言い訳がコチラ (4/6ページ)

Japaaan

重可催之由云々……

※『吾妻鏡』弘長元年(1261年)8月7日条

これを聞いた当局は呆れてしまいます。

「前に『流鏑馬所役との掛け持ちは厳しい』と言っていたのに、それがダメなら今度は所労(体調不良)と言い出しおった。どっちもバックレる気満々じゃな……8月6日付の申請書によると『病気がなかなか治らず、当分お灸を据えて療養します』と言っておるが、アイツ普通に出勤してるよな?辞退などけしからん。何度ゴネようがダメなモノはダメ!」

「いや、信じて下さいよ。本当に体調不良なんですってば!」

「黙れ黙れ、そんなに元気な病人がいるものか!」

……なんてやりとりがあったのかどうか、3日後の8月10日。ついに幕府当局は匙を投げたのでした。

晴。駿河五郎事。去八日重催促之處。猶以難治之由載請文。仍有其沙汰。故障之趣雖無其理。如當時者。隨兵有數輩歟。可有免許之由。被仰出云々……

※『吾妻鏡』弘長元年(1261年)8月10日条

せっかくなので、この文章を読み下してみましょう。声に出すと、不思議と当局のうんざり感が伝わってきます。

「もうよい知らん、勝手にせぇ!」通時の態度に匙を投げた様子(イメージ)

「晴れ。駿河五郎のこと。去(さ)んぬる八日、重ねて催し促すのところ、なおもって難治のよし請文(しょうもん/うけぶみ)に載するによってその沙汰あり。故障のおもむき、その理なしといえども、当時の如くは随兵の数輩(すうばい)あらんや。

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