世界最古の印刷物は日本にあった!?知られざる活版印刷の歴史をたどる (2/5ページ)
内部に無垢浄光陀羅尼経が納められた小塔(Wikipediaより)
実はこの『無垢浄光陀羅尼経』は、日本最古の印刷物であると同時に、印刷年月日がはっきりしているものとしては世界最古とも言われています。中国から伝わった技術を用いて、6年の歳月をかけて100万枚が印刷されたのでした。
とはいえ、これで日本に印刷技術がきちんと定着したわけではありません。そもそも古代日本では身分の高い人しか文字が読めないので、経典や書物を大量に印刷する必要がありませんでした。
平安時代頃の記録を見ると、印刷技術を活用して「刷る」よりも、必要に応じて原本を手書きで書き写す方が一般的だったようです。
江戸時代の印刷技術の展開さて、江戸時代に庶民の間でも読み書きが一般的になってくると、日本の印刷技術も大きく発展していきます。
なにせ、商いで生計を立てる町民にとって、読み書きや計算ができることは非常に重要でした。そのため町には読み書きを教える寺子屋ができ、江戸の人々の識字率はぐんと高まります。