子どもの手を遊びで引っ張らないで! 現役医師からのアドバイス (1/2ページ)
街中ではよく親が、小さな子どもの手を引っ張って、子どもを持ち上げたりしている。
子どもにとっては、手を引っ張られて宙に浮くのは楽しいはずだ。
しかし、危険性が高いので注意が必要だ。
痛みで手を動かさなくなった救急外来をしていると、数日に1件は、子どもが手を動かさなくなったと訴えて来院する。
多くの場合、子どもは誰かに手をきつく引っ張られた後や、手を引っ張る遊びをしていて腕を動かさなくなっている。
子どもはだらんと腕を垂らして、痛がって腕を動かそうとしない。
原因は腕の骨が外れたこと腕の骨には、大きな骨が2本ある。
このうちの1本が、肘の関節で外れてしまっているのだ。
少し動かすだけでかなりの痛みが出るため、触ろうとしても子どもは触らせてくれない。
病名は肘内障この病気は、肘内障(ちゅうないしょう)と呼ばれる。
こうなると、治療しないと治らない。
ごくまれに自然に治ることもあるし、自分で治せるという方もいるが、正直言っておすすめしない。