この首級は男か女か?「高天神城の戦い」で徳川家康が伝授した見分け方とは【どうする家康】 (2/4ページ)
眸子上に見返してまぶたの内に入り。白眼ばかり見えば女と知るべし。黒眼明らかにみえば男なれと宣へば。笄もて目を開き見るに眸子明らかなれば男の首に定む。後に聞ばこは刑部最愛の小性に時田鶴千代といふ者にて討死の様いと優にやさしかりとぞ。いづれも御明識に感服しけるとか。……
※『東照宮御実紀附録』巻三
年の頃は十六、七歳でしょうか。薄化粧にお歯黒をつけ、髪は美しく撫でつけられ、女性のようにも見える美しさです。
「これは男か?女か?」
「首から下がないから、何ともわからんな……」
あーだこーだ言っていると、徳川家康(演:松本潤)が言いました。
「そういう時は、目を見れば判る。白眼がちなら女、逆に黒目がちなら男とせよ」
白眼がちということは、恐怖で瞳孔が縮まってしまった臆病者、男女いずれにしても大した首級ではない。一方、黒目がちなら目を見開いて敵を睨みすえた証拠。男女いずれであろうと武士として取り扱うに相応しい勇者……ということでしょうか。
「「ははあ」」
という訳で、さっそく目蓋を開けようとしましたが、これまた固く閉じられています。笄(こうがい。髪結い道具の一つで、刀装具として携帯された)を使って目蓋をこじ開けたところ、果たして黒々とした目玉がこちらを見据えていました。
男女のほどはともかくとして、これこそ間違いなく武士である。かくしてその首級は男と認められ、丁重に扱われます。