新たな地質時代「人新世」の到来か?その痕跡がカナダの湖で発見される (4/5ページ)
たとえば、国際層序委員会のフィル・ギバード事務局長は、昨年ポッドキャスト番組『Geology Bites』で、過去数百万年後繰り返されてきた氷河期のパターンはまだ変わっていないと述べている。
彼によると、その間「ミニ氷河期(小氷期)」が何度も訪れているのだという。そのため、今現在地球の気温が上がっていたとしても、まだこれまでのミニ氷河期から次のミニ氷河期への途中にあるだけかもしれないのだ。
本当のところどうなのか、それを見極めるにはあと5000万年は地球のパターンを観察する必要があるという。
もちろんギバード事務局長も、現在の地球環境の激変についてはわかっている。そこで彼は新しい地質学的時代とするのではなく、ここ最近の出来事を「イベント」と呼んではどうかと提案する。
一方、人新世実務グループを10年以上率いてきたヤン・ザラシェヴィッチ氏は、人新世を正式に承認しなければ、人類文明を支えてくれた完新世の環境や条件が今もなお残っているかのような印象を与えてしまうと述べている。
明らかにそうではありません。”人新世”という言葉が、これからも人によって違う意味にしかならないのだとすれば、その意義は失われ、消えてしまうのではないかと心配しています(ヤン・ザラシェヴィッチ氏)新しい時代が幕を開けたのかどうか、最終的な判決は2024年に出るとのことだ。