新たな地質時代「人新世」の到来か?その痕跡がカナダの湖で発見される (1/5ページ)
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地球環境の変化は前例のない速さと規模で進行している。その結果、新たな地質時代が到来した可能性があるという。
「人新世」は、人類の活動が地球上の生態系や地質環境に与えた影響に注目したノーベル賞科学者が提案した時代のことだ。
2009年以来、地質学者をはじめとする「人新世実務グループ」は、ある重大な問いに答えるべく入念な調査を行なってきた。
その問いとは、「今から100万年後、もしも宇宙人が地球の大地を調べたとしたら、そこに人類の痕跡がはっきりと残された地層を見つけるだろうか?」というもので、彼らが最近たどり着いた答えは「イエス」だった。
マックス・プランク科学史研究所と共同で開かれた記者会見によれば、カナダ、クロフォード湖の堆積層には、人類が気候や環境に与えた影響がはっきりと残されていたという。
それが意味するのは、最終氷期が終わった1万1700年前から続く「完新世」がついに終了し、次の地質学的時代「人新世」が幕を開けたということだ。
・新しい地質時代「人新世」の痕跡探し
「人新世」とは、オゾン層破壊物質の発見によりノーベル賞を受賞した故パウル・クルッツェンが、2000年に考案した新しい地質時代の名前だ。
誰もが体感している通り、世界は異常なほど暑くなり、地球の生命維持システムは破綻しつつある。
気候変動だけではない。マイクロプラスチック汚染、外来種、核兵器実験による放射性物質の拡散など、人間によるさまざまな活動が「グレート・アクセラレーション(大加速)」と呼ばれる社会経済や地球環境の激変をうながしている。
ここで浮かび上がってくるのが、冒頭に述べた「今から100万年後、もしも宇宙人が地球の大地を調べたとしたら、そこに人類の痕跡がはっきりと残された地層を見つけるだろうか?」の問いだ。