なぜ多くの人が危険な火山の近くに住んでいるのか?世界で5億人が活火山と共に暮らす理由 (1/5ページ)
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活火山の近くに住むのは、想像を絶する危険が伴うと考える人が多いのも無理はない。いつ噴火するかわからない活火山は、安全とは言えないからだ。
森林で覆われた丘の中腹をあっという間に生き物のいない荒廃地にしてしまい、溶岩が雪崩のように押し寄せ、大量の火山灰が生き物の肺をズタズタにする。火山は、人間の生活や財産を脅かす存在だ。
だが、現在世界中で5億人もの人たちが、活火山のすぐ足元で生活し、生計をたてている。
長年、多くの火山を研究してきた米リッチモンド大学の地質学准教授、デビッド・キッチン氏は、なぜ、人々はもっと危険の少ない場所に引っ越さないのだろうか?と疑問を抱くのは、愚直だと思うようになった。
彼らの動機はさまざまで、火山が経済的恩恵をもたらすこともあるようだ。
・人が火山の近くで暮らす理由
人が火山の近くに暮らす理由はさまざまだ。ある者は、文化的な信仰や伝統のため、ある者は、火山が経済的チャンスを与えてくれるため。
また、貧困のために、危険な場所にあえて住まわざるを得ない、極めて弱い立場にある者もいる。
理由はどうあれ、多くの人々の暮らしや幸せは、火山と密接に結びついていて、どこかべつの場所に引っ越すなど、考えられないと思っているのだ。
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・火山を崇拝する文化
多くの文化と昔からそこに住む人々は、火山を崇めるべき神聖な場所とし、その豊かさ、生命力、生活の糧を寿ぐ儀式や伝統を行う場所と考えている。
数ある宗教的伝統の中で、日本の富士山は先祖の霊が集まる場所だ。