「海外から移住してきた私と夫。日本語が上手く話せない私に、近所の店やアパートの大家、そしてタクシーの運転手が...」(東京都・女性) (2/3ページ)
「どうして救急車呼ばないの?」「歩いてきた?そのまま死ぬかもしれないよ」
すぐ手術室に運ばれましたが、残念ながら流産になりました。
1人で救急車を呼ぶ勇気もなく、タクシーに乗った明け方翌年、2回目の妊娠。夫は海外出張で留守が多く、正直、とても心細かった。軽い腹痛が続き、6か月目に入っても変わらず、医者に安静したほうがいいと言われた。
初夏の夜、腹痛が普段より強くなった。夫は不在、1人で救急車を呼ぶ勇気もありません。夜が明けるまで様子をみることにしました。屋根上のアンテナが風に揺られてギシギシ鳴る音が唯一の友でした。
やっと空が薄明るくなってきた頃、近所のタクシー会社に依頼。妊婦と気付いた運転手さんが「大丈夫ですか?」と声をかけてくれた。
「お腹が痛い...T病院をお願いします」と言ったら、運転手さんがタクシーを飛ばした。病院の裏口で止まった時、運転手さんが「早く行って!」とタクシー代を受け取ってくれなかった。私もお礼を言っただけでお腹を抱えて降りた。流産は避けられたが、臨月までは絶対安静と指導された。

後日同じ運転手さんに会えたら改めてお礼しようと思った。その後品川区に定住することになり、同じタクシー会社しか使わないと決めた。しかし、10年、20年、30年の時が経っても同じ運転手さんに会えなかった。 その時運転手さんの名札をみればよかったと後悔しました。
タクシーを使うたんびに、親切にしてくれた運転手さんを尋ねたが、見つからなかった。私できることは、一万円の札を出して「お釣りは結構です。会社にお礼を伝えてください」と言うことだけ。
沢山な国へ旅してきたが、日本でお世話になった人々が一番心に残った。「あの時、本当にありがとう!」ともう一度言いたかった。いつまでも、心から深く感謝しています。 日本の一番美しい風景は、目に焼きついた日本の「心」です。