9月21日は「アルツハイマー病の日」名医警鐘「便秘だけじゃない!」認知症にならない心得20最新版 (2/6ページ)
『レカネマブ』に頼らないことを目指しましょう」(同)
■骨折に注意
では、具体的に、「認知症にならない生活習慣」とは、どんなものか。認知症に詳しい新潟大学名誉教授の岡田正彦氏は、「骨折などから寝たきりになり、認知症が進行するケースが非常に多い」と語る。
「転倒しないように生活環境などを整える必要がありますし、骨折に強い体作りが重要になってきます。その一つが、日光によく当たること。体の中のカルシウムを栄養素として吸収するためには、活性型のビタミンDが必要なんですが、紫外線が、そのビタミンDを活性型に変えてくれるんです」(岡田氏)
■運動も大切
骨折しない体作りには、「運動」も大切だという。さらに、運動には、こんな効果も。
「歩行などの有酸素運動をすると、心拍数が増え、脳への血流が増える。すると、脳の酸素摂取量が増えて、脳の活性化につながります」(前出の遠藤氏)
運動の習慣づけは、「週に3回、1日30分の散歩」を目標としよう。
「ハアハアと少し息が切れるくらいの“早歩き”が理想です。ラジオを聞きながら、あるいは頭の中でしりとりをしながら……など、頭を使いながら歩くと、より効果的ですね」(前同)
また、運動することで「便秘」も改善できる。
「便秘は、認知症患者によく認められる症状で、その原因は“運動不足”なんです」(前出の岡田氏)
実は便秘と認知症には、意外にも深い関係がある。
「国立がん研究センターの調査によれば、毎日排便する人より、週3回未満の人は、認知症の発症リスクが高いことが明らかになりました。特に男性で、その傾向が強く、“便秘”が慢性化することがリスクを増大させるようです」(前出の医療関係者)
便秘には、腸内環境を整えるのが一番。
「毎日、野菜を食べる」ことで便秘予防に努めたい。
また、野菜をとる以外にも、正しい食生活は、認知症予防の第一歩となる。現役世代の人は、まず「カロリーと塩分をとりすぎない」こと。