心停止後も脳は活動している可能性。臨死状態から1時間経過しても記憶が残っていることが判明 (1/4ページ)
[画像を見る]
心臓が止まり、臨死状態に陥るも、無事回復できた人間の中には、意識不明だった間の記憶が残っていることがあるのだという。
これは米ニューヨーク大学グロスマン医学部をはじめとする研究チームが、心停止後に心肺蘇生を受けている患者を対象にした調査で明らかになったことだ。
常識的には、酸素が供給されなくなった脳は、10分もすれば回復不能なダメージを受けるとされている。
だが、そうした人の脳では高次の精神機能に関係する活動が続いており、1時間が経過してもその間の記憶があるという。
意識不明から回復した人の中には、臨死体験を語る人がいるが、今回判明した事実に、その不思議な体験の秘密を解くヒントが隠されているかもしれない。
・心臓が止まった後、脳はどうなるかを調査
この研究は、心停止し、心肺蘇生を受けている患者の脳波と脳内の酸素をモニターし、死の瀬戸際にある脳で何が起きているのか解明を試みたものだ。
調査対象となったのは567人。そのうち脈拍が回復したのは213人。うち退院できたのはわずか53人。さらにその後、追跡調査として話を聞くことができたのは28人だけだった。
心臓が止まってしまえば、その瞬間に血圧が大きく下がり、二酸化炭素のような有害な老廃物が溜まり始める。その一方で、細胞が活動するために不可欠な酸素の供給はストップしてしまう。
その結果、細胞は次々とダウンする。真っ先に機能不全になるのは、とりわけ大量の酸素を必要とする脳だ。
心肺蘇生は、どうにか心臓が回復できるよう、人工的に血液と酸素を流してやる処置だ。だがどんなに上手に心臓マッサージをしても、心臓の鼓動の代わりにはならず、段々と回復のチャンスは薄れていく。