葬送のカニバリズム。1万5千年前のヨーロッパで人肉食の最古の証拠が発見される (3/6ページ)
遺体を埋葬する葬送行為にシフトしていったのは、南部・中央ヨーロッパで広く見られた、エピグラヴェットという第2の文化に起因する。
ここで、旧石器時代の終わりに向かって最終的に埋葬文化が普及したのは、マドレーヌ文化圏の人たちが、葬送行為として初期の埋葬行為を採用した結果なのか?それともマドレーヌ文化圏の人たちの人口が少なくなって、エピグラヴェット文化圏の人口と入れ換わったせいなのか?という疑問が出てくる。
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カニバリズムの証拠は後期旧石器時代の北西ヨーロッパ全域で局地的に行われていた / image credit:atural History Museum・葬送行為としてのカニバリズム
およそ2万3000年前から1万4000年前の上部旧石器時代、西ヨーロッパには2つのおもな文化圏があり、とくに石器や骨を利用した道具の違いによって区別されていた。
エピグラヴェット文化は、おもにヨーロッパ南東部の人々の間で見られ、遺体は副葬品と共に土に埋められた。おそらく現代の基準からしたら、より一般的だと思われる方法だ。
しかし、ヨーロッパ北西部のマドレーヌ文化圏では違っていた。彼らは、遺体から肉を取り除いて食べ、残った骨を加工して、新たな物をこしらえたりすることもあった。
大きな疑問のひとつは、こうしたカニバリズム行為が、食料が不足したり、冬が長引いたりしたせいで、生き残りをかけたやむにやまれぬものだったのか、それとも、文化的な行為だったのか、ということだ。