“障がい者向け”という言葉は使いたくない。ランジェリーブランド「AonC」代表が届けたいメッセージとは (2/4ページ)
一方で、障がいをもつ方にとって「足りないもの」は世の中にはたくさんあると思うのですが、どうして井上さんはランジェリーに着目したのでしょう?
ランジェリーって、普段生活していて他人から見られるものではないですよね。でも、女性にとっては、その日1日の気分が変わるとても大切なものです。たとえば、朝お気に入りの下着をつけるだけで、なんだかちょっと「今日の私、すてきじゃん」とか「今日は思い切って行動できそう」とか、勇気が湧いてくることってあると思うんです。
ーーわかります。ランジェリーは誰かのためにというよりも、自分のマインドや心地よさに影響する部分が大きいですよね。
障がいを持つ人の中には、「スポブラでいいや」とランジェリーの楽しみを諦めている方が多くいらっしゃいます。ランジェリーには、内面を変える力がある。そう思って、障がいをもつ方でも使いやすいランジェリーの開発を始めました。
■「みんなが使うものを、障がい者も使える」を目指して
ーー「AonC」のランジェリーは、レースのあしらいがすてきで、とてもかわいいですよね。こだわりのポイントを教えてください。
機能的な部分をあえてデザインのように見せることで、機能性とおしゃれさを両立させることにこだわりました。
たとえばブラジャーは、後ろに手をまわすことが困難な方のためにフロントホックにしたのですが、それだけではなかなか胸の形をきれいに見せることができませんでした。そこで、羽のようなものをクロスさせた特殊なマジックテープでつけることで、簡単かつきれいに胸を寄せられるように。羽の部分をあえてレースにすることで、見た目も華やかにしたのもポイントです。
また、上半身に障がいを抱えていると、肩紐が落ちてきてしまった時に自分で直すことが難しい場合があります。ただ、その都度ヘルパーさんに直してもらうようお願いするのも億劫で、我慢する人が多いそうなんです。そこで、頭からかぶる形にして、肩紐が落ちにくいデザインにしました。