プエルトルコの洞窟でこの地に存在しないはずのライオンの壁画が発見される (3/5ページ)
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洞窟壁画は異なる時期に描かれることもある。この絵に描かれているトカゲは、その下の太陽よりも新しいものだ / image credit:A. Acosta-Colon・プエルトリコにはヨーロッパ人が侵入してくる数千年前から人がいた
試験によって、壁画のさまざまな年代が明らかになった。アコスタ=コロン氏が最初に目に留めたのは、紀元前700年から紀元前400年の古期として知られる最古の年代のものだ。
この年代は、プエルトリコに人が最初に定住したと一般に言われている年代とは2000年もずれていて、アコスタ=コロン氏たちが計算した年代と一致している。
「これは、私たちにとって非常に重要なことです。ヨーロッパ人がプエルトリコに侵略してきたとき、それまでの先住民の歴史は、400年から500年しかなかったという記録が提出されていたからです」アコスタ=コロン氏は言う。
「ですから、今回の発見によって、ヨーロッパ人が侵略してくる何千年も前から、プエルトリコには人が住んでいたことが、考古学的文脈ではなく、科学で明文化されたことになります」・アフリカにしかいないはずのライオンの絵の壁画の謎
洞窟でのもっとも驚きの発見は、謎めいたアフリカライオンの絵だろう。
「どう見ても、私たちにはライオンのように見えます。でも、プエルトリコにはライオンはいないはずですが」
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無数の洞窟壁画とアコスタ=コロン氏。ライオンにしか見えない絵もある。