これが江戸時代の「推し活」だ!愛する推しに金・時間・情熱を注ぐのはいつの時代も同じ (4/5ページ)

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また似顔絵が入った団扇や扇子などの小物もあったとか。役者絵やグッズ類をあれこれ買って、大切に保管してときどき愛でては推しへの想いを育てていたのでしょう。

今のようにリアルな姿がわかる写真や動画などがない分、役者絵を見つめながらあれこれと想像を膨らませながら、胸をときめかせていたのかもしれません。そんな想いは現代とはちっとも変わらないようです。

推しとお揃いのものを身に付けることも

 「三升紋」九代目市川團十郎

また、江戸時代には大好きな役者とお揃いのものを身に付けるという推し活もありました。役者の家にはそれぞれの家で用いている紋「定紋」があり、また役者個人も「役者紋」もありました。

たとえば当時大人気だった市川團十郎。「荒事」と呼ばれる芸が得意で、派手な柄の衣装と隈取で男らしく迫力のある演技は、当時の女性たちのハートを鷲掴みにしていたそうです。

その市川團十郎の家紋が「三升紋(みますもん)」というもので、大中小の三つの四角い升が入れ子になって重なっているモダンな図柄です。現代でもこの紋を使ったグッズはありますが、当時も推しの紋を使ったアイテムを身に付けて舞台を観に行ったファンは多かったそうです。

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