偽の治療でも効くと思えば効く「プラセボ効果」の興味深い世界。色や値段で効果が変わる (4/6ページ)

カラパイア

痛みの軽減という点において、ニセ手術と本物の手術の間に差はないのだ。

 ジャレット氏によると、同氏がもっとも驚愕したプラセボ効果は、なんとニセの脳手術によるものだったという。

パーキンソン病患者を対象に、脳に幹細胞を移植するというプラセボ脳手術を受けてもらったところ、幹細胞の移植はないと説明された患者よりも大きな効果があったのだ。

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photo by iStock・偽物だとわかっていても効く不思議
 これだけプラセボが効くという証拠を挙げられても、もし医者からニセモノの薬を処方されたら、あまりいい気はしないかもしれない。

 だが心配しなくてもいい。なにしろ目の前の薬がプラセボとわかっていても効いてしまうのだ。

 ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターのテッド・カプチャック氏による解説によると、そもそもプラセボ効果は、「患者が意識的に”効く薬を処方された”と期待することによって引き出されるものではない」のだという。・なぜ偽とわかっていても効くのか?
 思い込みがプラセボ効果の源でないのだとすれば、一体何が私たちの体を治すのか?

  はっきりしたことはわからないが、プラセボ効果のメカニズムについては、たとえば次のような説がある。

 ある説では治療といういわば儀式によって、脳が脳が体内の病気のレベルを再調整すると説明する。

 また別の説は、治療における認知の不協和によって引き起こされる自己認識の高まりがプラセボ効果をもたらすと説明する。

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