偽の治療でも効くと思えば効く「プラセボ効果」の興味深い世界。色や値段で効果が変わる (5/6ページ)

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 2022年の研究によれば、「症状を治療するために無意味な錠剤を処方されるという逆説的な難問に直面することで、プラセボ効果についてだけでなく、自分自身の症状や習慣、気分への個人的な影響についても真剣に熟慮するようになった」ことが背景にあるらしい。

 なんだか哲学的だ。

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photo by iStock・プラセボも医療である
 プラセボは万能ではない。ガンを治したり、血管の詰まりをきれいにすることはできない。それでも医療の現場において、プラセボを無視することはできない。

 プラセボにはきちんとした臨床的な効果があり、統計的に有意で、しかも患者を安心させることもできる。医学が目指すのは、まさにこうしたことなのだ。

 そして我々が気を付けなければいけないのは、プラセボ効果を悪用して利益を得ようとする企業などがが少なからずあることだ。怪しい療法に惑わされないためには、ブランド名や権威者の紹介などに惑わされずに、情報を見極めることが大切なのかもしれない。
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