藤原定子が遺した寂しく悲しい三首の遺詠…大河ドラマ「光る君へ」7月21日放送振り返り (5/6ページ)

Japaaan

夜もすがら 契りし事を 忘れずは
恋ひむ涙の 色ぞゆかしき

【意訳】二人で契ったあの夜をお忘れでなければ、どうか涙を手向けて下さい。その涙はどんな色なのでしょうか。

これは劇中にも出て来ましたね。心中の思いを隠して一条天皇を突き放し、彰子を愛するように伝えた定子の悲しみが胸を打ちます。

知る人も なき別れ路(ぢ)に 今はとて
心ぼそくも 急ぎたつかな

【意訳】これから旅立つ冥途には誰も知る人がいなくて寂しいけれど、私は急ぎ逝かねばなりません。

夫や子供たちを遺して旅立たねばならぬ無念さが伝わってくる一首。あちらには、亡き両親が待っていてくれるでしょうか。

煙とも 雲ともならぬ 身なれども
草葉の露を それとながめよ

【意訳】私は土葬されるので、火葬とは違い煙にも雲にもなりません。だから草葉を濡らす露を見て、私を思い出して下さい。

これもまた、実に寂しい一首と言えます。紀行でも言及された通り、定子は鳥辺野に土葬されたのでした。

第29回放送「母として」

若くして養母となる藤原彰子(上東門院)。梅員筆

まひろ(吉高由里子)の娘、賢子は数えの三歳に。子ぼんのうな宣孝(佐々木蔵之介)に賢子もなつき、家族で幸せなひとときを過ごしていた。任地に戻った宣孝だったが…。

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