110年の眠りから覚めた名画も!収蔵された至宝「皇居三の丸尚蔵館」特別展を取材 (5/6ページ)
作者は濤川惣助といい、七宝で有名な作家なんですけれども、七宝に専業になる前はこのように陶磁器の絵付を主に商っていました。この作品は明治天皇が非常に気に入られ、普段仕事をされる部屋のそばに置いていたと伝えられています。
(高木キャスター)
ありがとうございます。2つ気になることがあるんですが。まず一つ目に、こちらの花瓶は実際に花を生けたりしたんですか?
(研究員)
こちら非常に大きな花瓶ですので、おそらく花瓶だけをお部屋の中に飾っていたのだろうと思われます。
(高木キャスター)
ありがとうございます。二つ目に、こちらの花瓶は2つセットになっていますが、セットになっている意味はなんでしょうか?
(研究員)
おそらく明治天皇が気に入られて一つの理由だと思うんですが、実はこの花瓶それぞれ別々の内容の絵が描いてありまして、今見えている右側の花瓶は、雀が空から飛んできている様子が描かれています。雀は何に向かって飛んでいるかといいますと、こちらの左の花瓶に稲穂が干されている収穫された稲穂が干してあるんですけれども、それに向かって雀が集まってきている様子なんです。その様子は実はこの花瓶の裏側に回るとまた違う内容が見えてきます。 雀が飛んでくる様子を実は上から鳥が見ていて、稲穂を喜んで食べている雀に向かって烏が襲いかかっていくという一連のストーリーがあります。 この作品は明治時代の陶磁器の絵付の中でも非常に珍しいものだと思います。