薬剤耐性と急性中耳炎 医師と患者のコミュニケーションが重要 (5/6ページ)

バリュープレス

近年は共働き家庭の増加と核家族化により、免疫が未熟な2歳未満のときから集団保育に預けるケースが増加しています。そうすると、急性中耳炎のきっかけとなる風邪などの急性上気道炎にかかるリスクは高くなります。特に1歳未満で罹患した場合、中耳炎の難治化や反復してかかるリスクが高まるとされています。

患者と医師のコミュニケーションがAMRリスクを減らす
AMRのリスクを抑えるためには、患者と医師のコミュニケーションが大切です。医師は、AMRのリスクや治療法、ガイドラインなど最新の情報を学び、患者やその家族に適切な治療、抗菌薬が不要な理由、そして必要な時の理由などを、わかりやすい言葉できちんと説明するようにすることが重要です。永田先生は「患者さんに、発熱や痛みなどの症状を和らげる対症療法を説明すること、3ー4日して症状が悪くなった(増悪)、または変わらない(不変)場合に具体的な対応方法を説明することで、患者さんの満足度が上がることがわかっている」と話します。たとえば経過観察中に症状が改善すれば、「抗菌薬を服用しなくともほとんどの急性中耳炎は自然治癒する」と患者は実感することができ、重症でない限り抗菌薬が必須ではないことを理解できます。
患者側も、医師の説明には耳を傾け、わからない点、不安な点については医師や看護師、薬剤師に質問することが必要です。患者が自分自身の健康や病気、その治療法について正しく理解し、意思決定をするには、医療従事者と患者の良好なコミュニケーションが必要なのです。それが、ひいては不適切な抗菌薬の使用を減らし、AMRによるリスクの改善につながります。

AMRをふやさないために、抗菌薬の指示通りの服薬を
日本は世界で最も医療機関へのアクセスがしやすい国の一つです。それだけに、不適切な抗菌薬の処方が行われるリスクが高いとも言えます。永田先生は、「患者さんにとって重要なことは、”気軽に相談でき、根拠をもって説明してくれる医療機関にかかること”と”教えてもらった知識を理解し、吸収すること”です」といいます。医療機関の受診においては、「根拠をもって見立ててもらう」、そして「わかりやすく説明してもらう」ことが大切なのです。
また、抗菌薬を適切に使用することも非常に重要です。

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