薬剤耐性と急性中耳炎 医師と患者のコミュニケーションが重要 (2/6ページ)
抗菌薬処方が必要になるのは、原則、重症例のみであり、抗菌薬が処方されることは本来非常に少ない
•医師も患者も、抗菌薬に対して正しい認識を得ることが重要
•医師と患者の良好なコミュニケーションが、AMRの抑制につながる
•抗菌薬を処方された場合は、処方された期間・量を守ってきちんと飲み切る
薬剤耐性(AMR)とは
薬剤耐性(AMR)が世界中で大きな問題になっています。抗菌薬(抗生物質)は細菌が原因の病気を治療するために医療現場で広く使用されてきました。一方で、抗菌薬が効きにくかったり、効かなかったりする細菌のことを薬剤耐性菌とよびます。そして、薬剤耐性菌が広がってしまう大きな原因の一つとして、抗菌薬の不適切な使用が挙げられます。薬剤耐性菌が原因の感染症を発症してしまうと、抗菌薬による治療が難しくなってしまうため、重症化したり、命にかかわるリスクが高まることがあります。日本でも、主な2種類の薬剤耐性菌だけで、年間8,000人が亡くなっていると試算されており※、薬剤耐性菌の拡大を防ぐことが人類にとって重要な課題となっています。
※ http://amr.ncgm.go.jp/pdf/20191205_press.pdf
子どもの耳の作りは急性中耳炎になりやすい
急性中耳炎は、耳の奥の鼓膜の内側の中耳腔に起きる感染症で、細菌やウイルスが原因となる病気です。かぜやインフルエンザなどで上気道に炎症がある際に、鼻と喉の間(鼻咽頭)から耳と鼻をつなぐ管(耳管)を通って、炎症/感染が波及して中耳炎になるケースがほとんどです。子どもはおとなに比べ、耳管が太く、短く、水平に近いため、かぜなどの急性上気道炎から中耳炎になりやすく、小学校に入るまでに3、4回は急性中耳炎にかかるといわれています。