「べらぼう」蔦重、ついに覚醒!知の巨星・太田南畝(桐谷健太)に出会い”狂歌”ブームに飛び込む【後編】 (6/9ページ)
けれども、自由に何でも好き勝手に詠めばいいということでもありません。古今和歌集などの名作をパロディ化することも多く、もともと古典の素養がないとなかなか人を笑わせたり、唸らせるような作品を作るのは難しい部分があったようです。
また、狂歌を楽しむ際の自分のペンネームとなす狂名の付け方も腕の見せ所。
ドラマでは、狂歌の会に訪れる蔦重に同伴した次郎兵衛(中村 蒼)兄さんが、南畝に「そなたの狂名は、“お供のやかまし”!」と言われ、「“お供のやかまし”ですか、私」とのけぞり、皆で笑う場面がありました。
恋川春町作画『吉原大通会』(天明4年)。著名な狂歌師を吉原に呼び集めるというシーン。左下で硯箱を差し出しているのが蔦唐丸(重三郎)と解釈される。
大伴家持と「お供」してきた兄さんとかけた狂名で、こんな遊びが即興で出てくるところが、さすがだなと思わせられる場面でした。
実際、太田南畝の人物像としては、金が無いのに読書が好きだから本を買い、金が無いのに女好きの好色家だから遊女を身請けして妾にし、体調が悪いのに無類の酒好きだから酒がやめられない。そんな破天な人物だったといわれています。
それなのに、昼間は真面目な役人の顔を持つ人物でもありました。