江戸時代の「大奥」は権力の中枢。日本史に埋もれた女性たちの政治力を解剖【ジェンダー史学】 (1/4ページ)
ジェンダー史学の視点
皆さんは、ジェンダー史学というジャンルをご存じでしょうか。
ジェンダーとは社会的・文化的な性差という意味で、このテーマは今や、政治・経済・文化、あらゆる分野の焦点と言えます。今回はそうした観点からの日本史の解釈について前編・後編に分けて解説します。
ジェンダー史学は、男女という性差が歴史上どのように区分され、いかに社会が作られていったかを考察するものです。
これはいわば、男性中心の歴史認識に対する別の視点からの見方と言えるでしょう。
ジェンダー史学につながる女性解放思想運動の草分け、シモーヌ・ド・ボーヴォワール(Wikipediaより)
この学問の潮流はおおむね1980年代から始まり、従来関心が寄せられていなかった歴史上の女性の実態を明らかにする動きが中心です。新たな視野を開く刺激的なジャンルです。
ジェンダー史学は高校教育にも反映され、教科書の中にはジェンダーや女性の平等化を取り上げる教科書も出てきました。
日本の女性は社会全般にいかに参画してきたのでしょうか。ここでは、近世にスポットを当ててみましょう。
変わる「大奥」のイメージ安土桃山時代は北政所と淀殿が豊臣政権で重きをなし、大坂の陣では徳川・豊臣間で、家康の側室である阿茶局や常高院らが重要な和議交渉を担っています。