『べらぼう』片岡鶴太郎の名演が話題、鳥山石燕の生涯と「辞世の句」歌麿との実際の関係とは (9/11ページ)
歌麿を諭す石燕。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」公式サイトより。
妖怪絵師として有名な鳥山石燕は、俳句も嗜んでいたそうです。東流斎燕志(とうりゅうさい えんし)に弟子入りし、句集に句や挿絵などを寄せたと言います。
そんな石燕は、こんな辞世を詠みました。
隈刷毛の 消ぎはを見よ 秋の月
【歌意】隈刷毛(くまはけ)で、色彩の境界をなじませた秋の月の消際(けしぎわ。始末)が、何と美しいことだろう。その技法を、ぜひ学びたいものだ(または学ぶとよい)。
夜空に浮かぶ明月を浮世絵に見立て、暗い夜空と明るい月の境界線を隈刷毛で仕上げた巧みな表現に惜しみない賛辞を贈っています。
生涯尽きることのなかった探求心を、浮世絵においてのみならず、俳句でも表現していました。
鳥山石燕は天明8年(1788年)8月23日、喜寿(77歳)で世を去ります。墓所は光明寺(東京都台東区元浅草)、法名は画照院月窓石燕居士(がしょういん げっそうせきえんこじ)。
