「べらぼう」終わらない悲劇、次に犠牲になるのは?殺された母子と壮絶な将軍の最期…二つの無念の死【後編】 (6/8ページ)
そして悪化したのは田沼が医者を変えたせいということになり、意次は家治と面会もできなくなってしまいます。
以前、家治は意次に向って「十代家治は凡庸なる将軍であった。しかし、一つだけすばらしいことをした。それは田沼主殿頭を守ったことだ……」と吐露するシーンがありました。
非常に印象に残る、感動的な言葉でしたね。ドラマの中での人物像ではありますが、「こんな上司だったら」という声も数多くみかけました。
「天となってお前を見ていることをゆめゆめ忘れるな」
死の床に伏せっていた家治は、「すべて裏で糸を引いているのは一橋」だと分かっていました。しかしながら証拠を揃えることは難しいだけではなく、さまざまな事件が御三卿の陰謀であることが表沙汰になれば、幕府の権威は失墜するでしょう。
そこで、最期の力を振り絞り、鋭い言葉で治済を斬り付けました。
西の丸(一橋豊千代/長尾翼)に「田沼主殿頭は…まとうど(※)の者である…臣下には 正直な者を重用せよ…」と伝えたあと、治済を亡くなった息子・家基(奥智哉)と間違っているかのように装い、眼光鋭く詰め寄ります。