『べらぼう』に登場した吉原遊廓はどんな構造だったのか?見取り図や浮世絵で内部を歩く (5/7ページ)
歌川広重「新吉原仁和歌之圖」ボストン美術館蔵※門は大門ではなく江戸町一丁目の木戸門
大門をくぐるとすぐ左右に妓楼があり、格子張りの張り見世にきれいな女郎たちが並んでいると勘違いしやすいですが、そうではなく、それぞれお目当ての丁目の木戸門をくぐって初めて左右に張り見世が並んでいて、客たちは女郎の品定めをして歩いたわけです。
歌川国貞「江戸 新吉原 八朔 白無垢の図」ボストン美術館
上の浮世絵も、大門から見た風景ではなく江戸町一丁目の木戸門からその奥を見た景色を描きだしたものです。奥には女郎屋の赤い格子が見えますね。
大門を入ってまっすぐの大通り・仲之町の両サイドには「引手茶屋(ひきてぢゃや)」がずらりと並びました。
引手茶屋は、上級女郎を買う場合、その女郎の住む妓楼に向かう前に必ず通さなければならない茶屋です。高級な妓楼でない場合は直接行っても大丈夫でしたが、格式のある妓楼では、いきなり見世に揚がると吉原での遊びを分かっていない無粋者と思われてしまったのです。