『べらぼう』蔦重、定信、京伝、歌麿…それぞれの“尽きせぬ欲”とは?その「欲」から始まる新展開【前編】 (2/7ページ)
“己が理想とする世を作る”という“欲”に囚われた定信
お上に“身上半減の刑”を受け、売上、在庫本、のれん、版木ほか、あらゆるものを“半分”にされてしまった蔦屋耕書堂でしたが、そこは転んでもタダでは起きないひらめきの蔦重。
“身上半減の店”であることを売り物にして一気にブームを作り上げたものの、すぐにそのブームは去ってしまいました。
新しく出版した、山東京伝が蔦重のために書いたという『箱入娘面屋人魚』(山東京伝 寛政3年)の前書に、蔦屋重三郎の「まじめなる口上」を掲載したものの、贔屓のお客さんからは「まじめなる口上ねえぇ〜」と不評。以前のような黄表紙を期待しているファンは、興味が薄れてしまったようです。