『べらぼう』蔦重と歌麿。二人の“息子”を大きな愛情で包んで抱きしめる、無敵の「おっかさん」【後編】 (4/8ページ)

Japaaan

あんな朴念仁に産んじまって」と謝るつよに、「ありがてえよ。聞いてもらえるってな、心が軽くなるもんな」と答える歌麿。ほっとしたような柔らかなような表情が印象的でした。

『婦女人相十品』の「ポペンを吹く娘」

「遠慮してんじゃないよ!おっかさんの前で。」が響いた歌麿

最初は暗い部屋の中、“影”に座っていたつよが、立ち上がって“光”差し込む縁側に出て来て、歌麿にお茶を淹れつつ「私、もっと(ここに)来るよ」といいます。

「いいよ店だって忙しいだろ」と断る歌麿に「遠慮してんじゃないよ!おっかさんの前で。」。いいセリフでしたね。

この「おっかさんの前で」には、歌麿に対する掛け値なしの心配や愛情がぎゅっと凝縮されているようで胸に響きました。母親にしか言えないこのセリフに、一瞬、歌麿がはっとした表情に。

「あんたはあの子の義理の弟。だったらあんたも私の息子さ」は、思わず顔が綻ぶ言葉でした。明るくあっけらかんとしながらも、押し付けがましくない率直なつよの言葉は、ストレートに歌麿の心に届いたのでしょう。

歌麿の鬼畜めいた実の母親を知る視聴者にとって、このつよのひとことはぐっと泣かされるありがたい言葉。

「じゃあ、よろしく頼むよ。おっ母さん」。と素直に笑みを浮かべる歌麿。

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