『べらぼう』蔦重と歌麿。二人の“息子”を大きな愛情で包んで抱きしめる、無敵の「おっかさん」【後編】 (5/8ページ)
子供時代、酔っ払うと機嫌がよくなる鬼畜の母親が胸元に抱き寄せた時、ちょっと嬉しそうだったことを思い出します。
きっと、ずっと“母の胸に抱きしめられる”のが夢だったのだと思います。つよの言葉で、長年の夢だったおっかさんの胸に抱きしめてもらえた気持ちになったのではないでしょうか。我慢と苦労続きの歌麿だっただけに、頼りがいのあるつよの存在にはほっとします。
けれども、怖いのが、つよが悩まされている突然の頭痛。幸せの後に急降下で地獄に落とす森下脚本なだけに……。
自分を「捨てた」理由を初めて聞き心が救われた蔦重
一方、蔦重は尾張の書物問屋・永楽屋に営業をかけに出かけることに。
旅立つ間際に「髪を結い直したほうがいい」と、つよは初めて蔦重の髪を結います。そして、なぜ子供時代に蔦重を手放したのか……を語りました。
実は、父親も母親のつよも、父親が多額の借金を作ってしまい江戸から逃げるとき、借金取りが蔦重の元までこないように駿河屋市右衛門(高橋克実 )に預けたこと、そして父親も母親も色狂いをして子を捨てたということにした事実を聞きます。
「俺が考えてたより、よほどいい話だ」という蔦重。