『べらぼう』二人の固い絆が切れた──歌麿にとっての”招かれざる客”は愛する蔦重だった…【前編】 (3/6ページ)
さらに加えるなら、歌麿にとっては、蔦重とてい(橋本愛)との間に授かった赤ん坊も「招かれざる客」でした。
歌麿にとって運命を変えた「招かれざる客」
蔦重にとってはチャンスでも、歌麿には「招かれざる客」でしかない、美人画の大量発注。
たしかに、蔦重にとっては大切なチャンスです。お上に身上半減の処罰を受けた後、本や絵が売れて少しは取り戻せたものの、まだまだ店の懐事情は厳しく、もっと大ヒット作品を売る必要がありました。
そこで、店頭で、歌麿の絵を購入してくれたお客にサインをする歌麿の肩を抱き、「これから、もっと江戸中の美人画を描いてもらう!」と店頭でアピールします。
「え?そうなの?」と、顔をしかめる歌麿。肩を抱かれてちょっと避けるそぶりも。蔦重への複雑な気持ちも、急逝した“おっかさん”こと、つよ(高岡早紀)に胸に秘めた気持ちを語り、「あんたも私の息子だよ」といってもらい、“蔦重とは本当に兄と弟になれた”……と、心が落ち着いたかと思えたのですが。
そのつよが亡くなり、心が揺れるようになったのかもしれません。
「聞いていないよ!」と言いたそうな、複雑な表情でしたね。SNSでは「歌麿の好意を利用して金儲けだけに走った」「そういうところだよ!蔦重」……と非難する声もみかけました。