『べらぼう』招かれざる客は”蔦重の子供”…唯一無二の存在ではなくなった歌麿の決別【後編】 (3/9ページ)
西村屋が放つ「熱」と「猜疑心」に心揺れる
もやもやした思いを抱きつつも歌麿は、弟子に「自分の作品に似せて絵を描くよう」に申し渡します。お弟子さん「光栄です」と嬉しそうでしたね。
その表情を見て歌麿も、北尾重政(橋本淳)が言っていた「そのほうがあいつら(弟子たち)も喜ぶしな」という言葉が頭に蘇った……そんな感じの表情を浮かべてました。
重政先生のように、自分のこだわりを捨てて蔦重の話に乗ろうと決めたのかもしれません。けれども、そんな時、西村屋(西村まさ彦)が二代目として養子にした鱗形屋の息子万次郎(中村莟玉)を連れて訪れます。
以前、第七話『好機到来「籬の花」』のとき、まだ子供だった万次郎が登場していたのは覚えていますか。
お上に逮捕されてしまった鱗形屋。西村屋は「鱗形屋に代わり『吉原再見』を出す」という蔦重を邪魔するため、鱗形屋を訪れ妻子の前で細見の板木を売るように迫り、目の前に金をどんどん積み上げました。
そのとき、西村屋に対し「おとっつぁんでないと決められませんから」と、きっぱり断ったのが万次郎でした。「ん?」と驚く西村屋。