『べらぼう』胸熱な「そうきたか!」源内生存説で笑顔が戻った蔦重夫婦に対し、闇堕ちの歌麿…【前編】 (3/8ページ)
この場面、歌麿が(染谷将太)家の縁側で、“おっかさん” ・つよ(高岡早紀)の握ったおにぎりにそっと手をのばして食べていたのを思い出します。
どんなに悲しみや絶望に支配されても、生きていかなければならない。そして「生きることは食べること」とばかりに、 “おっかさん”がそっと差し出してくれるおにぎりやお菓子。
つよとふじの二人の“おっかさん”の優しさが、子の凍った心をじわっと温めて癒す、歌麿とていが、 “対”になっていると感じさせた場面でした。
鬼展開で知られる森下脚本ですが、 こんなさりげない場面を丁寧に描くところも魅力ですね。
実の子同様、蔦重を愛する駿河屋市右衛門(右)とふじ。NHK「べらぼう」公式サイトより
蔦重夫婦に“希望”をくれた『空飛ぶ源内』ていが元気を取り戻すとともに、蔦重の顔にも生気が戻ってきます。さらに、この夫婦の “生きる”気力を取り戻したのが平賀源内生存説。
耕書堂を訪ねてきた駿府生まれの貞一(十返舎一九/井上芳雄)が、源内が作ったという『相良凧』(田沼意次城下町の相良独特の凧)を持ってきたことがきっかけでした。